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卒論紹介vol.2 「シーサイドももち地区の開発経緯に関する研究 -戸建て住宅地と都市高速道路の関係に着目して-」

  • 中本
  • 2020年8月28日
  • 読了時間: 3分

更新日:2021年5月13日

こんにちは! 黒瀬研究室M1の中本です。 前回の石橋くんに引き続き、昨年度執筆させてい頂いた卒業論文について書きたいと思います。

私は福岡県早良区百道における住宅地と都市高速道路の配置計画について研究を行いました。百道といえば我らがソフトバンクホークスの本拠地である、福岡ペイペイドームが位置し、昨年度は商業施設マークイズが開業したばかりなので、足を運んだことがある方も多いのではないでしょうか。福岡タワーに加え、特徴的な形をしたヒルトンシーホークホテルは福岡の景観を代表するものとしても有名です。

しかし、この土地の配置計画を詳しく見てみると、戸建て住宅地に隣接して高架都市高速道路が配されており、計画市街地であるにも関わらずあまり合理的な配置とは言い難い箇所があります。また、高架下空間に日本庭園が計画されるといった珍しい環境が形成されています。私はそこに興味を持ち、文献調査及びヒアリングを通してこの地の開発経緯について研究を行いました。

シーサイドももちは1989年に開催された「アジア太平洋博覧会」の会場として埋立が行われ、大会終了後は跡地の殆どが住宅地として開発される予定でした。

しかし、当時の社会情勢の影響を受け、徐々に住宅以外での用地処分が進行しました。さらに、増加する自動車交通需要を満たすために福岡都市高速道路の建設も同時進行しました。それら多くの要素が絡む中で、地区の配置計画は困難を極め、結果として住宅地に隣接する形で道路が建設されたという経緯があります。

道路建設にあたって、市街地への影響を抑える目的から当時の最新式防音装置の採用や高架下空間の活用等様々な検討が行われました。そこで開発された技術は、福岡の他都市でも応用されています。さらに防音装置に加え、高架下空間の活用についても多くの検討が重ねられました。その結果として緑を重視した景観形成の観点から、日本庭園が設置されたということがわかりました。 また、全国的にも珍しい高速道路の掘割構造を採用したことで、市街地から海浜へのアクセスが容易となりました。

このように都市の計画者は多くの人、時間、思いを調整する役割を担っています。敷地の情報を丁寧に読み取り、街をより良くするためには多大な努力を必要とします。 私は資料の収集に加え、当時の関係者の方々にヒアリングを行いながら研究を進める中で、まちづくりに携わる魅力と難しさの両方を感じました。

私を含め、黒瀬研究室にはこれから何かしらの形で都市に携わる仕事につく人が多いと思います。卒業までの期間で、そこで暮らす人々に寄り添えるような計画者になるために、研究室一丸となって、活動を進めていきたいです。

論文の梗概はこちら

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