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都市縮退シンポジウム2017

July 17, 2017

2017/6/25

黒瀬先生主催の元、人口減少時代の都市計画に関してのシンポジウムが東京大学で行われました。人口減少に直面した都市のプランニングのあり方についての示唆を得るため、米国の先進的な政策や日本国内の都市縮退の実態について研究者からの研究を報告いただき、都市縮退を超えた人口減少都市の姿とプランニングのあり方について議論を行うことを趣旨としています。

 

 

 

 

1. はじめに

このシンポジウムはタイトルにもあるように、都市計画というものが人口減少にどう対処できるのかというところに焦点を当てています。

 

人口が増える時代は、新しい市街地を計画して公共投資を先行させて、その土地を売却するということで解消するのが非常に合理的であったが、人口が減少する時代は、計画することがそもそも必要なのかとか、計画をして戦略的にやることの合理性みたいなものと、個人のその場所に住み続けたいという個人の合理性みたいなものが対立することが多くなってくる時に、都市計画が実際何ができるのかという非常に難しい課題があげられます。そういった課題を日米の事例を参照し、議論を行いました。

 

また、このシンポジウムは大きく分けてニ部構成で進行されました。

第一部:日米の縮退都市の現場からその実態と取り組み

第二部:パネルディスカッション

 

 

 

 

 

2. 米国の縮小都市計画について(ミシガン州フリント市を事例に)

清水先生(関西学院大学)や矢吹さん(東京大学大学院)や藤井さん(みずほ情報総株式会社)のお三方にジェネラルモータ―の本社があったアメリカのフリント市に関してを中心にお話しして頂きました。以下はその概要です。

 

 

清水先生には、まずドイツの人口減少への対応の一部を紹介して頂き、その後にフリント市の総合計画を始まりということで整理してお話して頂きました。

ドイツでは、減築したり、都市の縮小・適正規模化を行っています。しかし、フリントでは、縮退という概念はあえて捨てて、人口と建物密度をコントロールし、低密度化を行っています。そういう時には、ランドバンク、町づくり会社、コミュニティ活動といった地区スケールでの実践があり全体の計画だけで進んでいるわけではないというところがあります。

 

 

矢吹さんのお話では、フリント市が低密度化をっ進める地区として、地区レベルでの取り組みに関して清水先生の話をより細かく解説して頂きました。

新たなゾーニングであるGreen Innovation地区とGreen Neighborhood地区が定められ、その地区では、空き地をうまく活用して経済開発による活性化もしくは自然的土地利用への転換を図っています。そういった用途地域の中身も市民と一緒に作るという背景があります。また、居住者の一人当たりの維持管理していく土地面積を増やしていくことで、結果として低密度化を環境を保持しながら進めていくことができます。

 

 

藤井さんには、ランドバンクの取り組みに関してお話して頂きました。

ランドバンクは、空き地を一度保有することで、ある程度の規模の土地を整理することができ、大きな土地利用の方針が見えて来たときに、都市計画の方針と合わせて売却するという大きな役割を担っています。また、Side Lotという事業に関してのお話もありました。小さな土地単位でも、管理してくれる人がいるのであれば、その人に譲って管理してもらい、一人当たりの土地の維持管理面積を増やしていきます。

 

 

 

 

3. 日本の人口減少地区の実態と取り組みについて

日本での人口減少地区についての事例を志賀先生(九州大学大学院)と山田さん(株式会社日建設計)のお二方にご紹介して頂きました。以下はその概要です。

 

 

志賀先生には、北九州市の斜面住宅地に関してお話しして頂きました。

斜面住宅地では、人口減少と同時に高齢化が進行しています。つまり、居住者自体の維持管理能力も低下しています。そういった地区において居住密度の低下と管理状態の不全化が進行する現象を居住収縮という言葉で整理して頂きました。また、人口が減る町での生活が必ずしも悪い状態ではなくて、自然な成り行きとしての目標状態(低密度化・「自然共生区域」のようなビジョン)が必要であるというご指摘もありました。

 

 

 

山田さんには、首都圏郊外住宅地の空き地管理に関して牛久市を事例にご紹介して頂きました。

マクロに見れば同じように見えるところでも、ミクロにみることが重要で、地区レベルで見れば、住宅地の形成過程であるとか、どういう時期にどういう形で作られたのかということによって、住んでる方の、そこに住み続ける実際の能力も関係してきて意思決定も非常に大きく変わってくるという視点でした。将来目指すべき都市像というのは、ただ単に、駅から近いという要素だけでなく、それ以外の要素も細やかに見ていくべきで、その先に新たな郊外の町とライフスタイルの在り方が提案できるのではというお話でした。

 

 

 

 

4. パネルディスカッション(問題提起)

村山先生より、日本の人口減少時代の都市計画に関しての問題提起をお話して頂きました。

日本の人口減少・超高齢化は避けられないもので、しかも世界最先端である。そういった中で、変化を受け入れずに、非現実的な「人口ビジョン」を設定するのではなく、変化を受け入れ、豊かに暮らす適応策の検討が重要となってくる。人口減少自体が問題なのではなく、それに伴う変化への対応が課題として挙げられるのではないかというお話でした。

 

 

 

 

5. パネルディスカッション(討論)

村山先生による問題提起を受け、まず始めに、都市全体の計画と地区レベルでの計画でのやり取りをどうやるべきなのかについて議論を行いました。それをアメリカの事例から日本に落とし込むとどうなのか、どういったことが日本にも適用できるのかなどの議論を中心に盛り上がりました。また、参加者の中からも質問を募集して、都市計画だけではなく福祉などの討論にも繋がりました。

 

 

 

6. 最後に

私も、卒業論文では人口減少都市に関しての研究を行っており、今回のこのような機会は大変勉強になりました。また、シンポジウムだけではなくその後に懇親会もあり、先生方だけでなく、学生間でも人口減少期の都市計画に関しての様々な意見交換ができ勉強になりました。今回だけでなく、今後もこういった機会があればなと思います。

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